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新着ニュース

2011-04-04
  USCIS(米国移民局)より、東日本大震災で影響を受けた日本人への救済措置についてのお知らせ
2010-12-22
  書式I-129の輸出規制項目に関する回答不要
2010-12-17
  The New Export Control Attestation Requirement on Form I-129
2010-12-15
  1. 出向社員のL-1Bビザ申請における留意事項
2010-12-15
  2. H-1Bビザに関する特記事項
2010-12-15
  3. サイト・ビジット---ビザの剥奪
2010-12-15
  4. 米国大使館・領事館での査証申請
2010-12-15
  5. ビザ手続きに関する諸事項
2011-04-04
USCIS(米国移民局)より、東日本大震災で影響を受けた日本人への救済措置についてのお知らせ
2011年3月11日に日本で発生した大震災を考慮して、米国移民局(USCIS)は、日本国民が必要に応じて利用できる移民的援助措置を発表しました。


天災の影響により個人が合法的な移民ステータスを確立できない、または維持できない事態は、USCISも憂慮しています。今回、日本人が利用できる一時的な救済措置は次の質疑応答の通りとなりますので、ご参考ください。


<質疑応答>


Q1. ビザ免除プログラム(VWP)で米国に入国した日本人にはどのような選択肢がありますか?


A1. VWPで入国した個人の滞在延長は法律上認められません。しかし、VWPで入国後に東日本大震災により帰国できない日本人については、納得されうる出国日をリクエストすることができます。リクエストが承認されれば、当初認められた滞在期間を最長30日間延長することができ、、処罰の対象とはなりません。空港にいる場合は、空港の米国税関国境警備局(U.S. Customs and Border Protection Office)に連絡してください。その他の方については、最寄のUSCIS出張所をお訪ねください。


Q2.  パスポートに非移民ビザ(VMPでの入国ではない)あるが、今回の災害のために日本に帰国できません。米国での滞在期限がすでに切れている、あるいはもうすぐ切れてしまいます。どうしたらいいですか?この場合、米国滞在中に仕事をすることはできますか?


A2. 現状の非移民ステータスが有効な基準を満たしていれば、変更または延長をリクエストできます。例として、


• B-1(商用)または B-2(観光)ビザをお持ちで震災により帰国できない場合、6ヵ月の延長を申請することができます。ただし、米国で働いたり学校に通ったりすることはできません。
• 非移民ステータスをこれ以上延長できない場合、ステータスをB-1またはB-2に変更する申請ができます。


通常、延長申請は許可されている滞在期限内に提出されなければなりません。しかし、今回の措置として、滞在期限が切れてしまっている場合でも、ステータスの変更または滞在の延長の申請を受理してもらえることになります。


お持ちの非移民ステータスの変更または延長をするには、以下を提出してください。


• Form I-539:Application To Extend/Change Nonimmigrant Status(非移民ステータスの延長/変更の申請書)
• 申請料 $290(申請料の免除はありません)
• 東日本大震災のために許可された滞在期限内に日本へ帰国できないことを裏付ける証拠


2011年3月11日時点で合法的な非移民ステータスで米国内に滞在していれば、2011年5月11日までは遅延申請が認められます。2011年5月11日以降の遅延申請の適性は、個別に判断されます。


Q3. 米国への臨時入国許可証(Parole to enter the U.S. temporarily)が付与されている日本人で、この災害のために日本に帰国できず、臨時入国許可証の期限が切れてしまった、あるいは切れかかっています。どのような選択がありますか? この場合、米国滞在中に仕事をすることはできますか?


A3. 日本国籍を持ち、既にUSCISから米国への臨時入国許可証を付与されている方は、最寄の USCIS出張所でInfoPassの予約をし、臨時入国許可証の延長を申請することができます。延長期間はUSCIS地区ディレクターの裁量に任されていますが、通常は6ヵ月間です。臨時再入国許可証を得るには、現在の臨時入国許可証あるいは最後に付与された臨時入国許可証の期限前に日本に帰国することができなかった、または現状帰国できない、ということを実証する必要があります。また、期限が2011年3月11日〜2011年5月11日の間であることを示す、I-94の原本を提示する必要もあります。付与されている臨時入国許可証の期間が2011年3月11日時点で有効であれば、2011年5月11日まで申請の遅延が免除されます。2011年5月11日以降の遅延申請の適性は個別に判断されます。


臨時入国許可証が延長されたら、Form I-765:Application for Employment Authorization(就労許可申請書)を提出することで就労許可申請ができます。申請方法については、Form I-765 の記入方法の案内を参照してください。


Q4. 米国外を旅行するために一時渡航許可証(Advance parole to travel outside of the U.S.)を付与されている日本人で、この災害のために日本から米国に戻ることができず、許可期限がすでに切れている、あるいは切れかかっています。どうしたらいいですか?


A4.  USCIS は、現在米国外に滞在している日本人に、2011年5月11日まで自動的に一時渡航許可証の延長を付与するとしています。入国空港ではForm I-512:Authorization for Parole of Aliens into the United States(米国への外国人の臨時入国許可)の自動延長を受け入れるように指示されています。該当者は、空港に追加書類を持ってくる必要はありません。


Q5. F-1ビザの日本人学生で、現在米国の学校に在籍しています。この震災のため、今後の授業料を捻出することができません。どのような選択がありますか? 米国滞在中に仕事をすることはできますか?


A5. 日本にいる家族が学費を援助している学生は、深刻な財政的困難に基づく就労許可の対象となりえます。8 CFR 214.2(f)(9)(II)(C) および (D) の規則に従い、F-1学生は、経済的援助元の財政状態の変化といった不測の不可抗力による深刻な財政的困難に基づいて、キャンパス外での就労許可を申請することができます。今回の東日本大震災により、日本にいる家族からの経済援助が難しくなっている場合、深刻な財政的困難の観点に基づき就労許可を申請することができます。この就労許可を得るには、以下を証明しなければなりません。


• 少なくともすでに1学期間、F-1ステータスの学生であること
• 良好な学業成績を有し、かつ完全な履修単位数を取っていること
• 深刻な財政的困難を回避するために就労が必要なこと


また、在籍する学校の指定留学アドバイザー(DSO)からの推薦状を取り寄せることが必要です。深刻な財政的困難に基づく就労許可の適性ありとDSOが判断すると、Form I-20に推薦文を加筆し、同時にSEVISをアップデートし、新しい1-20に署名し日付を記入してくれます。この書面を取得したら、Form I-765:Application for Employment Authorization(就労許可の申請書)に、新しく署名されたI-20 を添えて提出しなければなりません。Form I-765の申請料は $380ですが、支払能力が無いという理由でこの料金の免除を申請できます。料金免除の申請方法については、www.uscis.gov/feewaiverをご覧ください。


Q6. USCISで自身の申請が審理中の日本人です。今回の震災により申請内容の迅速な承認が必要ですが、どのようにしたらよいでしょうか?


A6. 迅速な救済の必要性を鑑み、USCISは特定の申請書や請願書の迅速な承認を行う、としています。標準的なセキュリティチェック要件は、この迅速処理過程においても引き続き行われます。


米国市民または永住権保持者が Form I-130:Petition for Alien Relative(外国人親戚への請願書)の迅速な処理を依頼する場合、ビザ数が問題なくある場合はすぐに承認されます。


給付金申請が審理中で、緊急に旅行しなければならない日本人は、米国に戻ってくるために臨時入国許可証を申請する必要があります。緊急に旅行をする必要がある旨を知らせれば、USCISはForm I-131:Application for Travel Document(旅行書類の申請書)の処理を迅速に行ってくれます。


Q7. 移民救済援助についての詳細はどこにありますか?


A7. USCIS の人道支援計画の詳細につきましては、同ウェブサイトwww.uscis.govにアクセスするか、またはナショナルカスタマサービスセンターまで電話(1-800-375-5283)で問い合わせをしてください。

 
2010-12-22
書式I-129の輸出規制項目に関する回答不要
2010年11月23日付で書式I-129が改訂されたが、新書式のPart 6にある輸出規制・ITAR (International Traffic in Arms Regulations国際武器取引規則)に関する項目について、2010年12月22日現在、移民局は暫定的処置として、H-1B、H-1B1、L及びO-1Aビザ申請者の同項目への回答を不要としている。近日中に新たな発表が行なわれるもようであるが、これ以外の情報及び同項目が今後も引き続き回答不要となるかどうかの情報は発表されていない。
 
2010-12-17
The New Export Control Attestation Requirement on Form I-129
For H-1B, H-1B1, L-1 and O-1 Petitions

I-129 petitions received by USCIS on or after December 23, 2010 must be on the new version of the form. USCIS will reject petitions using previous editions of the form beginning on that date.

Background

U.S. law prohibits the "export" of controlled technology and technical data to certain foreign nationals located within the United States without a license to do so. U.S. law treats as an export the release of controlled technology or technical data to a foreign national working in the United States, even if the company does not engage in any other exporting activities.

Technology or source code is considered "released"for export when it is made available to foreign nationals for visual inspection (such as reading technical specifications, plans, blueprints, etc.), when technology is exchanged orally, or when technology is made available by practice or application under the guidance of persons with knowledge of the technology. Such exports of controlled technology or technical data must be authorized through an export license issued by the appropriate government agency before release to the nonimmigrant foreign national.

Therefore, to properly complete the new I-129 form, an employer must understand the technology or technical data that will be released to or be accessed by a prospective foreign national employee to determine whether an export license may be required.

Controlled "technology" and "technical data Technology" and "technical data" that are controlled for release to foreign persons are identified on the Export Administration Regulations (EAR) Commerce Control List (CCL) and the International Traffic in Arms Regulations (ITAR) U.S. Munitions List (USML). The Department of Commerce Bureau of Industry and Security (BIS) administers the EAR. The Department of State Directorate of Defense Trade Controls (DDTC) administers the ITAR.

The EAR uses the term "technology" to refer to information for the development, production or use of "dual-use" products or software. "Technology" that is required for the development, production or use of items on the EAR's CCL may be subject to export licensing and other restrictions, depending on the nature of the technology, the destination, the end-user and end-use. An export of controlled technology or technical data can occur when it is disclosed to or transferred to a foreign person, whether in the United States or abroad. Specifically, section 734.2(b)(2)(ii) of the EAR (15 CFR §734.2(b)(2)(ii)) states that an export of technology to a foreign national in the United States is “deemed to be an export to the home country or countries of the foreign national.” This is commonly referred to as the “deemed export” rule.

While the ITAR does not use the phrase "deemed exports," the ITAR contains a similar concept. Section 120.17(a)(3) of the ITAR (22 CFR §120.17(a)(3)) states that an export occurs when "technical data" is disclosed (including oral or visual disclosure) or transferred to a foreign person in the United States.

Therefore, if an export license is required to export EAR controlled technology or ITAR controlled technical data to a certain country, an export license or other authorization will be required to disclose or transfer such technology to a foreign national of that country who is located in the United States.

Therefore, if an export license is required to export EAR controlled technology or ITAR controlled technical data to a certain country, an export license or other authorization will be required to disclose or transfer such technology to a foreign national of that country who is located in the United States.
 
2010-12-15
1. 出向社員のL-1Bビザ申請における留意事項
L-1B設計エンジニアの出向に関する問題

多くの日本企業が、高度な技術をもつエンジニアやITスペシャリストをL-1Bビザを利用してクライアントの工場へ出向させ、米国製の自動車部品や携帯電話部品の設計を行なっている。このようにクライアントの現場において業務を行なうエンジニアやITスペシャリストは、非常に高度な技術を持ち、その専門知識を業務上活用するために日本から米国に派遣されているにも関わらず、移民局は、L-1Bビザの発給について特に厳しい態度を示している。

このようなL-1Bビザの申請においては、遂行される業務において当該専門知識が必要とされること、且つ当該社員がかかる知識を有することに加え、ビザ申請会社が当該社員に対する人事権を有する旨を立証しなければ、ビザの取得は難しい。移民局は、出向先のクライアントではなく、申請会社自身が出向社員に対する最終人事権をもつという要件について強固な態度を示している。上記のL-1B社員に関する追加要件は、2004年にL-1ビザ規則に追加された「ジョブショップ禁止規定」に起因するものである。同規則上、L-1Bビザ保持者は、(a)その業務が申請会社以外の会社の管理監督の下にある場合、又は(b)オフサイト就労が実質的に「クライアントに対して単純労働を提供するための取決め」に過ぎず、申請会社の専門知識に関連した業務ではない場合、ビザ申請会社以外の場所での就労が禁止されている。

よって、社員を出向させる場合には、L-1Bビザ申請時に提出する書式I-129に添付する会社レターにおいて、当該業務を遂行する上で専門知識が必要となる旨、及び当該社員に対する申請会社の人事権が存在する旨を明確に説明しなければならない。また、追加の証拠として、出向予定の社員が常に申請会社の完全な人事権の下にあることを立証する申請会社及びクライアント間の契約書を提出する必要がある。

申請会社が専門サービスの提供を主たる業務としており、クライアント先でのプロジェクトに従事させるために専門知識を有する社員を日本から一般的に出向させている場合で、且つ当該社員が申請会社の主たる管理監督の下にあり、その他のLビザカテゴリーの基本要件を満たしている場合には、当該社員はジョブショップ禁止規定の対象にはならず、L-1Bビザは認可されると考えられる。
 
2010-12-15
2. H-1Bビザに関する特記事項
I. 会社の支配株主又は会社の単独保有者はH-1Bビザ要件を満たさない

会社・組織がH-1Bビザ雇用者としての要件を満たすには、雇用関係を実証しなければならない。これは、当該組織がH-1Bビザ保有者に対する人事権を有することを意味する。H-1Bビザを取得しようとする者が会社の唯一の保有者且つ被雇用者であるか、又はかかる者が会社株式の過半数を保有する場合で、当該被雇用者に対する人事権が存在しなければ、要件となる雇用関係が存在しているとはいえない。よって、支配株主又は会社保有者は、自己のためにH-1Bビザを申請することはできない。


II. 請負人はH-1Bビザ要件を満たさない

税務上、被雇用者として扱われていない者(通常、書式1099に基づいて支払いを受けていない者)、歩合制で支払いを受けている者、委託販売を行なう者、仕事内容及び勤務時間につき申請会社の人事権の対象とならない者は、請負人とみなされ、被雇用者には該当しないため、H-1Bビザの資格要件を満たさない。


III. オフサイト雇用のH-1B申請

多くの日系コンサルティング会社、自動車部品設計会社及び電気通信機器製造会社が、H-1Bビザを利用してエンジニアその他の従業員をクライアントの現場へ出向させているが、移民局は、このようなオフサイト勤務やクライアント先での勤務に関するH-1Bビザの申請について入念な審理を行っている。申請会社は、当該職務内容が専門性を有する職務であり、ビザを取得しようとする者が学士以上の学位を保持し、当該職務の資格条件を満たしていることを証明することに加え、かかる者に対する人事権及び仕事全般に関する監督権、当該勤務がH-1Bビザの有効期間に限って行なわれることを明確に実証しなければならない。

H-1Bビザ申請に通常提出する学位証明に加え、上記のオフサイト勤務の裏づけとして、以下の書類の提出が必要となる。

・雇用条件が明記されたサイン済み雇用契約書
・申請会社からビザを取得しようとする者に出された採用通知書(雇用関係及び職務内容を明確に示すもの)
・申請会社とクライアント間の契約書のうち、申請会社が引き続き出向社員に対して人事権を有する旨を規定した箇所
・申請会社と実際の勤務地となる最終クライアント会社のサイン済み契約書、業務報告書、発注書、業務履行契約書又はレター

ビザ取得予定者、申請会社間及び最終クライアント間の雇用関係が明記された最終クライアントからのレターがあれば、当該出向社員の雇用関係を実証する最も有効な証拠となるであろう。

実際は、最終クライアントが当該出向の事実の情報開示を好まないことを理由に、当該レターを確保するのが難しい例も多々あるため、発注書やインボイスが雇用関係を証明する代替の証拠として利用される場合もある。これらの追加条件は、L-1ビザのジョブショップ禁止規定と類似するものである。

オフサイト勤務に関するH-1Bビザの延長申請の場合には、W-2や給与明細、H-1Bステータスにおける最初の3年間に実施された職務記録などの追加の証拠を移民局から要求される場合もある。



IV. 新雇用者が権利承継会社である場合は、H-1Bの新規申請は必要ない

H-1Bビザの申請を行った会社が別の企業によって承継された場合、雇用条件や職務内容に変更がなく、既存のH-1Bビザに関する義務が承継会社によって引き継がれていれば、当該承継会社が新たなH-1B申請又は変更申請を行う必要はない。また、勤務地の住所に変更がなければLCAを再申請する必要もない。但し、既存のH-1B社員に対する義務を承継した旨の宣誓書を一般公開ファイル(Public Access File I-9)に添付する必要がある。

また、ビザ保持者の入国審査を円滑にするために、入国時に提示するレターを作成し、ビザ保持者に交付する必要がある。


V. 会社の人員削減がH-1Bビザに与える影響

会社が予算削減のための手段を講じる際、これがH-1Bステータスの社員に重大な影響を及ぼす場合がある。

1. 給与削減
H-1B保持者の雇用者は、当該職種について定められた最低賃金額又はそれ以上の給与を当該社員に対して支払う義務を負う。給与削減が行なわれた場合でも、減額後の給与額が最低賃金額を満たしている場合には、H-1Bビザに影響を与えることはなく、H-1Bビザ規定に対する違反も生じないが、減額後の給与額が最低賃金を下回り、且つ減額後も雇用が継続されている場合には、H-1Bビザの規定に違反することになる。


2. 勤務時間の削減
無給の休暇を取らせる等、強制的な時間削減を行なうことは、H-1Bの要件に反し、当該ビザ保持者をステータス違反に陥らせることになる。但し、この場合、ビザ保持者が労務の提供を行なっていないという理由だけでステータス違反が生じるわけではない。例えば、工場閉鎖によりH-1Bビザ保持者が一時的に業務を履行できなくなった場合でも、当該期間中給与の支払いが行なわれていれば、H-1Bビザのステータスに影響は生じないが、給与の支払いが行なわれていないとH-1Bのステータスを維持しているとはいえない。

3. リストラ
H-1Bビザ保持者の雇用が終了した場合、それが仕事の評価に起因するものでなく、H-1Bビサ保持者にはどうにもできない理由によるものであったとしても、当該雇用終了の日からステータス違反が生じてしまう。雇用終了後に退職金が支払われる場合でも、許可された雇用期間の延長を認める要因にはならない。
雇用終了時の通知義務
H-1Bビザ保持者の雇用が終了した場合、自主退社か解雇かを問わず、雇用者は移民局に対して当該雇用の終了を通知する義務を負う。

4. 雇用終了時の通知義務
H-1Bビザ保持者の雇用が終了した場合、自主退社か解雇かを問わず、雇用者は移民局に対して当該雇用の終了を通知する義務を負う。


■H-1Bポータビリティ

すでに別の企業でH―1Bで働いている人が転職するときは、必ず新しい勤務先から雇用者変更申請をしなくてはならない。しかし、最初のH−1Bビザ申請とはちがって、申請が認可されるのを待つ必要はなく、雇用者変更の申請を移民局が受理した段階で、新しい雇用先で働き始めることができる。しかし、もしその後、なんらかの理由で新しい申請が却下された場合は、その時点で就労許可も無効となるが、却下以前の就労は違法とはならない。


■H-1Bビザ審理期間中の海外渡航

有効なH-1B査証を有する者が新しい雇用者の下でH-1Bビザ申請を行ったうえで転職した場合、当該申請が審理中であれば、既存のH-1B査証及び新規申請のI-797受領証を携行して海外渡航することができる。ただし、新規申請のI-797受領証そのものは、査証の代わりにはならない。米国外の領事部が発行した有効なH-1B査証を保持していない限り、米国への再入国は認められない。


 
2010-12-15
3. サイト・ビジット---ビザの剥奪

かつて、サイトビジットは稀にしか行われず、R-1ビザ(宗教活動家)や、小規模な会社がコンピューター・プログラマーについて大量の申請を行っているケース等、特定の雇用者又は虚偽申請の多発している特定の非移民ビザに限られていた。ところが、サイトビジットの方針に変化があり、サイトビジットの件数は急激に増加し、外国人従業員のためにH-1B・L-1ビザを申請した全ての雇用者が種別を問わずに、サイトビジットの対象となる可能性がでてきた。H-1B・L-1ビザの延長は、特にサイトビジットの要因となりやすい傾向にある。2005年以降H-1B・L-1ビザの申請者は「詐欺防止手数料」として500ドルの追加手数料の支払いを義務付けられており、これによりサイトビジットの費用資金は調達できていることになる。

サイトビジットの大きな焦点は、ビザ保持者の給与額である。ビザ保持者は、H-1B・L-1ビザの申請時に提出した労働条件申請書(LCA)上の最低賃金を支払われていなければならない。サイトビジットは、雇用者又はビザ保持者のいずれにも通知がなされずに行われるのが普通であり、サイトビジットに対応できる準備ができていないと思われる場合には、弁護士の立会いを依頼することができる。弁護士の立会い依頼があった場合には、査察官は訪問を中断し、後日改めて訪問を行わなければならない。たとえ弁護士が次回のサイトビジット時に立ち会うことができない場合でも、弁護士の立会いを依頼するのが賢明である。日程の延期により、雇用者が査察官の要求に沿った適切な情報収集のために時間を確保できるからである。筆者の経験上、準備不足の会社代表又はビザ保持者自身が、緊張や単なる純粋な記憶不足を理由に、誤解を招くような情報を与えてしまうことが頻繁にある。これに加え、最近まではあまり実行されなかったサイトビジットが経験の少ない査察官によって行われることで、大惨事となってしまうだろう。例えば、週35時間勤務の場合、その年収額は、週40時間勤務計算のLCAの年間賃金よりも少なくなってしまい、これを理由に不当な剥奪意向通知が行われる可能性があるので、勤務時間が35時間であるか40時間であるかを査察官に指摘する必要がある。

サイトビジット開始時、査察官に対して何らかの情報や書類を提供する前に、査察官の名刺(当該査察官の氏名、役職及び所属機関の情報が明記されたもの)を求め、第三者の立会いなしに移民局の査察官とやり取りを行わないことが望ましい。こうした対処により、サイト査察官が自作的・創作的になることを防止できるだろう。上記の通り、サイト査察は過酷な結果を招きかねないので、雇用者は、査察官に提示された情報及び書類と同様、査察官から要求のあった全ての情報及び書類についても注意を払っていただきたい。また、サイトビジットを録音・録画できるか確認してみるのもよい。これにより、査察官側にも査察のストレスを与えることができるからだ。サイトビジットの結果は、H又はLビザの剥奪を招く可能性があり、また実際にビザ剥奪のケース(結果的には、H又はLビザ保有者の米国退去)も発生しているため、過小評価してはならない。

ビザの申請内容が事実に反すると判断された場合、サイトビジットの査察官から移民局に対して、非移民ビザが剥奪されるべきとの提案が行われる。典型的な例として、ビザ保持者が申請時に提出したレターに記載された通りの業務に従事していない、ビザ保持者がLCAに記載された最低賃金額を支払われていない、又は事業そのものが存在していない等が挙げられる。申請時に提出したレターに記載された内容と事実につき著しい相違がサイト査察官によって発見され、これが移民局に報告された場合、移民局は雇用者に対して「剥奪意向通知(Notice Of Intent To Revoke)」を発送する。同通知には剥奪の理由が詳細に明記されており、申請者は30日以内に同通知に対する回答を行わなければならない。もし剥奪が確定となった場合、その決定に対する申し立ても可能だか、申立て期間中は、当該ビザ保持者のステータスは失効し、米国での滞在・就業が違法となってしまう。さらにこの申し立て期間は、1年以上にわたることもある。

よって、人事担当責任者その他指定された会社の代表者は、申請書に明記された当該ビザ保持者の資格、職務内容、雇用条件等の情報が正確であることを確認するため、全てのH-1B・L-1ビザ申請の内容を再確認すべきである。この作業は、各H-1・L-1ビザ保持者が自己の主要な担当業務についてはっきりと理解できるよう(日本企業においては、各従業員が主要業務以外の周辺業務も担当することが多いため)、当該ビザ保持者と一緒に行われるべきである。

総じて、移民局は、サイトビジットによって得られた情報を元に、雇用者及び被雇用者が移民法を遵守しているかどうかの判断を行う可能性があり、サイトビジットによって得られた否定的な情報が、以後のビザ申請において不利にはたらくこともあることから、サイトビジットに備えて適切な準備をしておくことが非常に重要である。
 
2010-12-15
4. 米国大使館・領事館での査証申請
非移民ビザの面接のために相応の準備をしておくことの必要性をクライアントにお伝えするのは、ときに簡単ではない。というのも、L−1ビザやH−1ビザの場合、ビザ申請はすでに移民局から認可されており、残るは米国領事とのわずかなやりとりだけで査証がもらえてしまうからだ。しかし最近は、書類の一貫性のなさや申請者の回答の矛盾をもとに面接時に誤りが発見され、日本での査証申請の却下がより頻繁に発生している。通商条約にもとづくE―1又はE―2ビザ申請の場合、当該申請者のビザ適性について最初に判断するのは領事であるため、上記の点がさらに重要となる。


 (1) 面接の注意点
面接の成功の鍵は3つ、外見、必要かつ正確な書類の提出、そして領事の質問に対する適切な回答準備である。

1.服装及び態度

 面接を担当する領事は、一日に百人単位の面接をさばく。つまり、面接者一人一人に割ける時間は非常に短いということである。時間が限られている以上、その人の外見からある程度の判断が下されることも十分あり得る。要するに、第一印象は非常に重要な鍵を握るということである。どれだけ素晴らしい経歴の人でも、見た目に不快感を与えるような服装ではマイナスにしか働かない。ビジネスや専門職に就く場合は、ふさわしい服装―男性は白いシャツ、上着、ネクタイ、女性はビジネス着で臨むべきである。髪はきちんと整え、ひげは短くするか剃る。刺青は可能な限り隠すのがよい。芸術分野に就く場合は、上着やネクタイはなくてもよいがでもそれでも身なりは整えるべきである。普段からカジュアルな服装で勤務する職種もあるかもしれないが、領事に対して敬意を払うという意味も踏まえ、できるだけきちんとした服装を心がけたい。

日本人にとっては難しいかもしれないが、面接開始の挨拶時と質問への回答中は、領事の目をしっかり見ること。正直に質問に答えていても、下を向いたり視線をそらしたりすると、領事に誤解を与えることになりかねない。

面接終了時に領事が査証却下の判断をした場合でも、却下理由を領事に尋ねても問題はない。かかる質問により領事が当該判断を再検討してくれる可能性もあり、また、却下の理由が分かれば、再申請時に却下の判断を覆すことができるかもしれない。

2. 書類

申請者は、通常、少なくとも6ヶ月有効なパスポート、認可証の原本、そしてL又はHビザの場合は雇用者からのレターの提示を求められる。E−1又はE−2ビザ申請の場合、書類の量は大幅に増え、特にE-1ビザについては日本と米国間の貿易、E−2ビザについては米国に対する投資に関する証明が必要となる。

雇用者からのレターは原本を提出し、その内容には雇用者の会社概要及び事業活動並びに申請者が就こうとするポジションが明記されていなければならない。L−1又はH−1Bのようにビザ申請に基づく査証申請の場合には、既定書類とは別にビザ申請の書類の写しを面接に持参すること。領事は国務省が作成した申請者情報管理サービス(PIMS)レポートから認可された非移民ビザの詳細情報にアクセス可能なので、通常、領事はビザ申請書を確認する必要はないが、PIMSから追加の情報や書類を引き出せるまで領事が判断を先送りにされるリスクに比べたら、ビザ申請書の写しを準備しておくのが賢明である。いかなる場合でも、持参する補足書類は手元に準備しておくこと。書類を探す時間が領事をいらだたせる可能性もあるからだ。

3.応答は簡潔に

領事の質問に対する回答はできるだけ簡潔にすませるのも、面接を早く終わらせるためのコツである。「はい」か「いいえ」で済むなら、それだけでも構わない。長々と説明することでかえって領事からの質問を増やしてしまうこともある。面接に充分に備え、領事の質問に対する回答を準備しておくことが不可欠である。面接前に申請書類によく目を通し、申請者について問題となり得る点について弁護士と検討しておくことを勧める。査証申請者が自身のビザの申請要件をよく理解することで面接時に明確に回答ができるだろう。

領事は、申請者の査証の適格性を判断する際、面接時の回答を非常に重要視する。平均的な査証面接は5分から7分で終わるが、領事はその時間内に非常に長い個人情報書式であるDS-160、申請者のパスポート、システムに登録されている査証申請の経歴事項をチェックし、口頭の面接を行なう。当然ながら、申請者が返答に迷ったり取り留めのない回答をしている暇はない。

虚偽の申請又は提示された職務内容がビザ申請書に記載された内容と大きくかけ離れているケースが過去に発生しているため、査証審査官にとって査証面接は最重要事項である。申請者は、聞かれた質問に対して正確且つ自信をもって回答しなければならない。質問に対して明確に即答できない場合、領事に不利な印象を与えてしまうことが多いからだ。

通常、日本の領事は日本の文化にも精通しているが、文化の違いが査証面接の手続きにもあらわれ、これが結果に悪影響を与えてしまうこともある。例えば、日本人は二重否定の文章に答えるのが苦手であるといえる。

人によっては、領事を権威の象徴と捉えてしまい、その判断に屈したり、領事の間違った発言も肯定したりしてしまう結果、面接に失敗してしまうこともある。また、自分の業績や資格について話すのが苦手なために、領事から隠し事をしている又は適格でないと判断されてしまう場合もある。あるいは緊張や不安に英語力の不足が伴って、申請者が無言になったり回答に一貫性がなくなってしまったりする。その場合、面接を日本語で行なうよう領事に頼んでもなんら問題はない。しかし、編集者としての申請している者や、英語又は英文学の学位を使ってビザ申請している者がこう願い出れば疑いを持たれるのは当然である。

日本の領事は、特定の雇用者や職種に対して疑いを持っているといえる。例えば、米国の旅行代理店のマーケット・リサーチ・アナリストとしてH−1Bビザを取得しても、実際は旅行販売員又はツアーガイドとして働くものと捉えられてしまう。日系銀行のファイナンシャル・アナリストとしての申請は、実際は銀行の窓口担当であり、また、小規模な会社のスタッフ・アカウンタントとしての申請、実際は帳簿係又はその他の雑務を行なうポジションと疑われてしまう。よって、これらの職種に該当する申請者は、米国での自分の予定職務を明確に説明し、米国領事が抱きうる疑念を払拭できるよう準備しておくべきである。



■この情報化社会にあって、アメリカ領事も申請企業のウェブサイトやその他のオンライン情報を使って会社情報を確認しているケースもあるようだ。東京のアメリカ大使館で行なわれたEビザ申請の例として、申請企業がテキサス州での法人税を滞納していたために会社設立証が失効していたことを領事が発見するという特異なケースがあった。申請企業は、速やかに納税を行い、会社のコンプライアンスを示すことで無事Eビザが発行された。これは領事の審査としては特別な例ではあるが、企業及びビザ申請者が面接時に文書をもって正確な事実情報を提供することが非常に大切である。

 
2010-12-15
5. ビザ手続きに関する諸事項
■プレミアムプロセシング

E、H、L、O、P、Q又はTNビザの申請の際、プレミアムプロセシングの申請(書式I-907)を行うと、移民局は申請から15日以内に審理を行って完了くれる(追加手数料が必要)。プレミアムプロセシングの申請は、ビザ申請と同時に行うこともできるが、ビザ申請の審理期間中に後から行うこともできる。
すでにH-1Bステータスを保持し、雇用者変更の申請を行った者で、「ポータビリティ」(携帯性)の条件を満たしている場合は、移民局にI-129の届け出を行なえば、その審理結果を待つことなく届出の日から新雇用主の下での就労が許可されるので、プレミアム・プロセシングを利用する必要はないだろう。


■ビザ認可証

非移民ビザの申請が認可されると、移民局から認可証(書式I-797)が発行される。認可証には、届出番号、届出日、認可、ビザの有効期間、及びビザ対象者の名前、ビザ・カテゴリーが記載されている。ステータス変更又はステータス延長が同時に認められた場合には、I-797の下側に元々持っているI-94と同じ番号の新しいI-94がついている。米国国務省はPIMSプログラム(以下に記載する)を利用し、査証の申請には同認可証が不要になったにもかかわらず、ほとんどの米国領事部が、査証の発行にI-797の原本の持参を条件としている。


■PIMS―国務省による詐欺防止システム

申請情報管理サービス(PIMS)プログラムは、米国領事部がビザ認可の真偽確認を行う際に使用する情報源である。米国領事部は、H、L、O、P又はQ査証を発行する前に、たとえ査証申請者が認可証(書式I−797)の原本を保持している場合でも、PIMSと呼ばれるレポートの領事部複合データベース(CCD)を通じて、前提となるビザ認可の真偽を確かめる義務を負う。当該認可に関する情報がCCDに見つからない場合には、領事はケンタッキー領事センター(KCC)の詐欺防止部(FPU)に当該申請認可の確認を取るまでは査証の発行を行うことはできない。当該確認作業はEメールで行なわれ、領事部での査証発行手続きに1〜2日の遅れが生じてしまう。


■認可証のタイプミス

東京のアメリカ大使館及び大阪のアメリカ領事館は、I-797認可証に名前、生年月日のタイプミスその他の事務的ミスがある場合、査証の発行を拒否する方針をとっている。認可証を修正するには時間を要するため、申請者及びビザ保持者は、認可証を受け取った時点でその内容をよく確認し、誤りがある場合はすぐに移民局に修正を申し出ることが大切である。
移民局の規定上、適法に米国に滞在する外国人は米国内でのステータス変更が認められている。F-1ビザステータスにある外国人(学生)は、就学中又はOPT期間中にH-1Bビザの申請を行えば、米国内でステータスを変更することができる。
ステータス変更が認められた場合、移民局から認可証(I-797)が発行され、これに新しいI-94がついてくる。但し、米国外に出てしまうとステータスは失われ、再入国するには米国大使館又は領事館で新しい査証を取得しなければならない。
尚、ビザ免除で米国滞在中の人は、ステータス変更の申請を行うことはできない。


■非移民ビザステータスの延長

ビザ免除プログラムで入国した外国人を除き、米国への入国を認められたほとんどの非移民外国人は、各ビザカテゴリーごとに定められた期間について滞在の延長申請を行うことができる。
申請の認可を要するビザ(H-1BやL-1ビザ)の取得及びEビザの延長やEビザへのステータス変更を行うには、移民局に申請料を支払い、書式I-129、所定の添付書類及び補足文書を届出なければならない。I-129申請を延長するには、当初申請の有効期間中に延長申請を行わなければならない。
上記のとおり、延長申請は期限を守って行われなければならないが、正当な理由がある場合には期限後の延長申請も認められる場合がある。申請の遅延がやむを得ない事情に起因することを証明でき、かつ申請者が他のステータス違反を行っていなければ、移民局は当該申請遅延も許可するものと考えられる。


■I-94の日付を越えた滞在(3年/10年の入国禁止)

不法滞在(unlawful presence)とは、原則としてI−94の期限を越えて滞在した場合のことを指す。不法滞在期間が180日を超えた場合、次に米国を離れた日から3年間は米国への入国が認められない。不法滞在期間が1年を超えた場合は、10年間の入国禁止となる。ちなみに、不法滞在期間の日数のカウントはI-94の期限が切れた翌日から始まる。F-1ビザの学生やJ-1ビザの研修員のようにそのステータスが有効である限り滞在が許可されている者は、この入国禁止の対象とはならない。なぜなら、彼らにはI-94上に日付が設定されず、そのため不法滞在が発生しないからである。